きれいな歯になる6の法則

きれいな歯になる6の法則

いつまでも丈夫な歯であるために、何と言っても大事なのは処置をしなくてもいい健康でキレイな歯を維持することです。 疾患に気づかないまま悪化させている人や、正しいという思い込みで間違ったケアを続けている人も少なくありません。 ですが、これらは少しの心がけで、疾患予防をすることができます。歯を持つ全ての人に知っておいて欲しい以下の6つの法則、あなたはいくつできています?

check.1 正しい歯みがき、できていますか?

check.1 正しい歯みがき、できていますか? 当たり前だと思われるかもしれませんが、虫歯予防には何と言っても第一に、“歯みがき”です。虫歯の原因である歯垢が歯に付着したまま放っておくと、菌が繁殖し歯に蓄積します。 この菌は、やがて歯を溶かし、穴を空けて歯をさらに蝕んでいきます。これがいわゆる“虫歯”です。 これを予防するには、まず、歯垢を蓄積させず、口の中を清潔に保ち、菌を減らすことを考えなければいけません。 菌は、食べ物を食べた後の口内の残りかすから繁殖し、数時間後には 膨大な数に膨れ上がります。
そうして時間の経過と共にこれらの菌は“歯垢”となり歯にぴったりとくっついてしまうのです。

こうしたことから、食べた後に歯を磨くことがいかに重要かがわかります。食べた後、特に寝る前の口内は菌にとって天国のような住処となりますので、1日3回毎食事後、最低1分しっかりと歯を磨いてください。

虫歯とは

正式には齲食症(うしょくしょう)といいます 。口腔内に「ストレプトコッカス・ミュータンス」という細菌がいる場合、食物の糖を分解してグルガンという物質をつくり歯たまっていきます。 それが歯垢です。細菌をため込んだ結果、発酵した酸が歯のエナメル質を徐々に溶かし、最終的には歯に穴があいてしまいます。これが虫歯の状態です。 つまり、歯垢がたまりやすい場所は、特に虫歯のできやすい場所、ということになります。

check.2 困ったときのキシリトールガム。その効果を知っていますか?

check.2 困ったときのキシリトールガム。その効果を知っていますか? ところで、テレビなどでは、キシリトールガムが虫歯予防にいいといわれていますが、それは何故だかご存知でしょうか。 虫歯の原因菌は食べかすから繁殖すると先述しましたが、この繁殖菌の好物である食べかすに含まれる成分は、実は人間の唾液によりある程度は消滅しています。 そこで、食べ終わった後ガムを噛んで唾液をたくさん出し、菌の繁殖を軽減して、結果予防に繋げるということなのです。

歯をみがきたくても、外回りなどの仕事によっては昼食後の歯みがきができない場合があったり、食事の時間が少ない場合もあるでしょう。 そんなときには、食べたまま放っておくよりも是非キシリトールガムを噛んでおきたいところです。 しかし、これはあくまで、何もしないよりは良いという範囲にすぎません。やはり歯みがきが最適な虫歯予防法だということを忘れないでください。

check.3 歯ブラシを見直すと、ブラシが開いていませんか?

歯みがきに必要な歯ブラシ。数日使っただけでブラシが広がっていたり、磨くたびに歯ぐきから出血が見られるといったことはないですか? 現在、歯ブラシは高いものや安いもの、ブラシの大小から、硬軟まで様々な種類のものが出回っています。 もちろん、全てを試すわけにはいきませんが、一概に高いものがいいいとは限りませんし、売れ筋のものがいいというわけではありません。 まずは、自分にあった歯ブラシを選ぶことが重要です。

選び方の基準は、「磨きやすい」「使いやすい」と感じれば問題ありません。 ブラシが小さいものの方が奥歯に届きやすいですが、隅々まで届くのであれば、使い心地がいいものを選べばOKです。 また、歯みがき粉も同様に、使いやすいものを選びましょう。ちなみに歯みがき粉は、歯の質を強くするといわれているフッ素の成分が入ったものがあります。 この“フッ素”は、虫歯予防に効果的だとされていますので、試してみるのもいいかもしれません。

check.4 以外と多い!間違いだらけの歯の磨き方。あなたは正しい?

check.4 以外と多い!間違いだらけの歯の磨き方。あなたは正しい? もちろん、虫歯予防は自分に合った歯ブラシや歯みがき粉だけではできません。歯ブラシの使い方、磨き方によっても予防効果は違ってきます。 前述のブラシがすぐに広がったり、歯ぐきからの出血や傷みを感じる場合は要注意。手に力が加わりすぎていることが考えられます。 一見しっかり磨いているようにも思いますが、強く磨いても歯垢の除去にはあまり意味がありません。逆に歯ぐきを傷つけてしまう恐れがありますので、手加減には注意してください。 歯の歯垢や菌は、軽く磨いても十分落ちます。
また、たっぷりの歯磨き粉をつけても、歯みがきの効果はそれほど変わりません。 最低3分は鏡を見ながら、同じ箇所だけでなく、丁寧に隅々に意識を届かせて磨くことが大切です。

但し、ひとりひとり歯の並びには違いがありますし、見えない部分もたくさんあります。磨き残しは必然的に出てきてしまうので、定期的な検診は必要でしょう。 歯医者さんでは、歯の磨き方や、磨き残しが見られる部分を1人1人に合わせて教えてくれます。こうして正しい知識を収集することは、何よりも予防に繋がります。

check.5 歯周病は自分には関係ないと思っていませんか?

check.5 歯周病は自分には関係ないと思っていませんか? 歯周病とは、歯と歯ぐきの隙間から菌が入り込み歯ぐきや骨、歯根膜などの歯周組織を破壊していく病気です。 細かく分けると歯肉の炎症による出血や、腫れを特徴とする「歯肉炎」と歯を支えている歯槽骨が破壊される「歯周炎」の2種類があり、歯ぐきの赤み・腫れ・出血、口臭、歯のぐらつきなど様々な症状が現れます。

世間でよく言われている歯槽膿漏は、成人性歯周炎のことを指します。国民のほとんどが罹患する可能性の高い病気とされ、入れ歯になる最大の原因もこの歯周病です。

自分で確実に判断することはできませんが、歯ぐきが腫れたり出血していないか、歯の根下が見えていないか、歯が揺れないか、口臭はないかを時々確認してください。 ほとんどに当てはまる場合、歯周病の可能性はとても高いと言えますので、なるべく早く歯医者さんで見てもらってください。 また、当てはまらなくても、歯周病だという方はいます。初期は特に症状を感じられないものです。発見が遅れることもしばしばあるため、定期的な検診を心がけましょう。

check.6 口臭が気になって気になって仕方がない?

口臭が気になって人と話すときにためらってしまうことはありませんか?口臭にはいくつかの原因が考えられますが、1つに歯周炎の可能性というのがありますので、気になる方は早めに歯医者さんへ相談して下さい。 また、歯垢は出血や滲出物と混ざることにより悪臭の原因物質を発します。つまり、口臭があること=口臭物質を作り出す細菌群が歯にあるということです。 口臭の予防、改善にもやはり歯みがきは最も重要です。

しかし、実は口臭を気にしている人のほとんどが、特に疾患を持っておらず、正常です。 気にしすぎるあまり、口臭がひどいと思い込んでしまっている方が多いようです。磨き残しや、舌苔も口臭原因として考えられます。 届きにくい箇所への入念なブラッシングや、軽く舌をブラッシングするだけでも改善されることがあります。 口の中の疾患以外に、内臓器系疾患がなく、普段のケアが出来ていれば、酷い口臭には至りません。 それでも不安な方は、一度歯医者さんに相談してみてください。

チェックが1つでもあったら要注意!

さて、いくつにあてはまったでしょうか。歯や歯ぐきは、人間の生活に必要な「食」や「コミュニケーション」において、大きなつながり持っています。 「噛む」「しゃべる」と言った日常行為は、一見簡単なようにも思えます。ですが、これは歯が規則正しく生え揃い、健康で正常な状態であることで出来ています。
健康な歯があるからこそ、私達は豊かな生活が送れているといっても過言ではないでしょう。
一度生え変わった永久歯は、再生能力を持っていないため、一旦欠けたり、抜けたり、蝕まれたりすると、体内のその他の身体の疾患のように薬では直すことができません。 そのため、痛みや、汚れた歯をそのままにしておくと、悪化を辿る一方になります。 それだけでなく、歯に疾患を抱えたままにしておくと、心身の健康にも悪い影響を及ぼしてしまうため、放っておかず、なるたけ早く診断・治療といった処置をしてもらうことが必要です。